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<About the situation of Japanese honeybees and their potential as pollinators>
Japanese honeybees are native flower bees that inhabit Japan. Its nature is gentle, and it is an insect that has lived close to the nature of Japan since ancient times as a pollinator of flowers that bloom plants that live in the wilderness without eating other organisms. Today, its habitat is rapidly deteriorating and its numbers are declining rapidly. As of 2020, the effects are gradually disappearing in various scenes, and we think that the invasion of wild animals that caused a lot of media noise from this autumn to winter is one of them. I am. The food that wild animals eat in the mountains is decreasing. In particular, the nuts that animals eat as their staple food from autumn to winter, such as acorns, have been in a great recession in the satoyama area near Tokyo for the past three years. The hills that used to function as satoyama have tended to slow down, and trees such as oak and oak should have escaped logging, but acorns do not bear fruit even in the fall. One of the causes of this phenomenon is thought to be the decrease in flower bees such as Japanese honeybees. We can't stand to see wild animals living in satoyama descending into the city and being exterminated as vermin due to lack of food.
里山のタヌキ
アナグマ
野うさぎ
野生動物たちが穏やかに森の中で生活していくために、日本ミツバチはポリネーター(受粉)として大事な存在であるのです。BeeForestClubは森から減っている大木の代わりとなる巣箱を設置して、日本ミツバチの生育環境を整備すること、さらに里山に動物達の餌となる樹木(どんぐりなど実の成る木)を植樹して、日本ミツバチがポリネーターとして活躍できる環境を整え、豊かな森を育むことを目指しています。野生動物達の餌(どんぐりなど木の実)が足りなくなり、里山へ降りて「害獣」という汚名を課せられることが少しでもなくなる事を心から願っています。
・日本ミツバチのポリネーターとしての能力について
日本ミツバチは世界中に9種類いるといわれているミツバチの一種で、生息北限は青森県と言われています。
女王蜂を中心とした日本ミツバチの一群は5千~1万匹と言われており、働きバチの行動半径は約2kmです。採蜜目的の家畜として明治時代に日本に入ってきた西洋ミツバチ、一群3~5万匹、行動半径3~5kmと比較すると圧倒的に日本ミツバチの方が小さな群で、狭い行動範囲となりますが、日本ミツバチの一群が一年間に受粉を行う花の数は(花の種類によっても異なりますが)、平均すると約17億個に及ぶと言われています。
仮に日本ミツバチの一群が消滅してしまった場合だけでも、周囲約半径2kmの約17万個の植物の花の受粉ができないことになってしまいます。
・日本ミツバチがその数を減少させてきてしまった要因について
現在の日本ミツバチは難民状態にあります。日本ミツバチは元来その巣を大木の洞の中に求めてきましたが、現在、洞がある大木が減っています。里山として機能していた土地は、管理高年齢化や土地利用の一環としてメガソーラー設置など、大木が伐採されてしまう例が多く見られています。BeeForestClub埼玉で巣箱を設営した一部里山で、メガソーラーの設置のために貴重な洞を持つ大木が数多く伐採されてしまいました。
【埼玉県新座市のお寺にあるケヤキの大木にできた日本ミツバチの自然巣】
巣の設営場所を追われた日本ミツバチは、巣設営の場所として例えば神社の石灯籠の中や本殿の屋根など人里に近い場所に巣を作らざるを得ない状況が見られてきました。この状況では、本来年3回行われるといわれる分蜂の際に、新な巣を求めることもままなりません。次なる巣を見つけられない群はやがて死んでしまいます。彼らが安定して生息し、群を新陳代謝させながら生きていくためには、巣となる場所の確保が絶対に必要になってくるのです。
次に日本ミツバチが減ってしまった要因には、花蜂に感染するダニを起因とした伝染病の存在があります。「アカリンダニ症」と呼ばれる伝染病です。さらには「サックブルート症」呼ばれる伝染病もあり、ともに保険所に届けなければいけない伝染病ですが、西洋ミツバチよりも日本ミツバチにより深刻な病状が出ること、実際には2012年ごろから日本国内でかなりは深刻な状況で蔓延していたにも関わらず、西洋ミツバチの養蜂家からはほとんど保健所に届け出がされなかったことから、さらに日本ミツバチは深刻な状況に置かれてしましました。
私共が今回の活動で巣箱の助成並びに飼育に関する指導を受けるNPO法人ビーフォレストクラブ(本部:奈良県、理事長吉川浩氏)の日本ミツバチの営巣の状況では、100群いた日本ミツバチが2015年に一時全滅してしまったとの報告があります。現在では35群にまで復活してきているようです。これらの感染症は元々日本にあったものではなく、家畜として輸入されていた西洋ミツバチの女王蜂から国内に持ち込まれた可能性が示唆されています。
さらに日本ミツバチに深刻な問題を投げかけているのが、ネオニコチノイド系などの農薬の散布です。このネオニコチノイド系の農薬は神経毒としてミツバチの帰省能力を失わせると言われており、近年、日本国内の農業では、その散布量が大幅に緩和されてしまいました。土壌の除草剤であるグリホサードとともに、最近では里山の周囲で大量に散布されています。ただ、これら農薬の大量使用に疑問を持つ若い農家さんも増えてきており、私共の活動拠点の周囲でも、「有機・無農薬」をうたう農家さんが徐々に増加してきている状況が見られます。
・身近な森に日本ミツバチが生育できる環境を取り戻して、里山の木々が受粉できる環境を保つために
このような厳しい環境の中で数を減らしてしまった日本ミツバチですが、まず、営巣できる環境を取り戻してあげることと、除草剤や農薬をなるべく避けることによって、その数を増やして、もとの健全なポリネーションが行える環境に近づけて行けることが、先行して奈良県並びに紀伊半島で活動しているNPO法人ビーフォレストクラブの報告によって明らかとなっています。そのためには、ミツバチが活動を行う森が雑木もしくは自然林であって、針葉樹ばかりの人工林ではないことが条件となってきます。幸い、私共が活動する東京都並びに埼玉県の丘陵地帯には、雑木林の里山が豊富に存在しており、その中ではタヌキ、アナグマ、野ウサギ、ハクビシン、アライグマ、野ネズミ、イタチ、テンといった野生動物達が生息しています。さらに西側の山岳地帯に近づくと、ツキノワグマ、イノシシ、シカ、ニホンカモシカといった大型の野生動物達も生息しています。これらの動物達の食糧を確保するためには、山に自生する木の実や野生種の果樹の受粉が絶対に必要なのです。私共は少しずつではありますが、ポリネーターとしての日本ミツバチの生育環境を取り戻し、里山の生態系を守っていきたいと考えています。
<2020年3月に設営した埼玉県日高市の巣箱の様子>
【雷山西側】
【雷山】
【巣箱設営作業1】
【巣箱設営作業2】
【巣箱設営作業3】
2020年に狭山市の智光山公園内の狭山中総合育館や公園内において、NPO法人BeeForestClub 理事長の吉川夫妻を講師に招いて、第一回の日本ミツバチ保護・飼育セミナーと巣箱作成・設置研修を実施致しました。
NPO法人BeeForestClubでは、日本ミツバチの巣箱を会員として活動する人たちに無償貸与していますが、無償貸与の条件として、日本ミツバチ保護・飼育セミナーと巣箱作成・設置研修を受講すること、月一回の巣箱の状況、営巣の数の報告を実施することを条件としています。NPO法人BeeForestClub本部(奈良県)で作成するビーフォレストマップに記載する分に関しては、5個の巣箱を一単位として貸与しますが、5台を置けない場合や分蜂に伴う巣箱の増数が必要な場合には、BeeForestClub埼玉が独自に貸与します。
第一回 BeeForestClub埼玉「日本ミツバチ保護・飼育セミナー」
・10月31日 日本ミツバチ保護・飼育セミナー
【会場 狭山市総合体育館】
講師:NPO法人BeeForestClub
理事長 吉川浩氏
【一日目;日本ミツバチ保護・飼育セミナーの様子】
・2日目午前中:日本ミツバチ巣箱作成研修
【クマバチ】
【マメコバチ】
ヨーロッパでは、昆虫類や蜂たちが越冬したり、巣を作ったりする行為を応援することをガーデニングの一部として古くから文化の一つとして取り入れています。それが「インセクトホテル」や「バクハウス」という考え方。
例えば花蜂は農地の作物の受粉を助けてくれますし、テントウムシは農作物の害虫を食べてくれます。このように虫たちの行動も農業やガーデニングなどに取り入れて、「共に生活としていく」ことを古くから実施しているのです。私たちもこの考え方を学んでいきたいと考えています。ともすれば「虫」をすべて害虫扱いして「駆除」という概念に走りやすい今日の日本ですが、共に生きていくことで、彼らの能力を借りながら、環境変化によって住みづらくなってしまった彼らの環境を少しだけ「住むお手伝い」をしていくことで、共生をしていく。そんな環境つくりを目指したいと考えます。
すでに私たちのビーフォレストの仲間であるBeeForestClub岩手では、岩手で古くから行われていたリンゴ園での受粉のお手伝いをマメコバチにお願いするための巣作りの環境整備を、葦や笹を使用して行っています。マメコバチは関東にも生息していますし、幸い、BeeForestClub埼玉の活動拠点である日高市の里山には、葦や笹が大量に生息しています。これらを利用してマメコバチのホテルを作ってみたいと考えています。
クマバチは西洋では別名「カーペンター」と呼ばれ、立ち枯れた木を削って穴をあけ、その中に巣を作って生活しています。
しかし、現在では、クマバチが巣を作るような雑木林の倒木が少なくなってきてしまいました。そこでしたかなく、人家の軒先を借用して穴をあけ、巣作りを試みますが、やはり人間の都合で「駆除」されてしまうことが多いようです。幸い、上記した日高市の活動拠点の里山の雑木林の森が存在し、立ち枯れの木の入手には事欠かない状況にあります。
・BeeForestClub埼玉について
BeeForestClub埼玉は、日本ミツバチの窮状を救うため、養蜂(採蜜)ではなくあくまでもポリネーターとしての日本ミツバチを保護・育成していくことを目的としています。
・自らの所有する土地もしくは借用する場所において、巣箱を設置して日本ミツバチの保護育成を行っていく為にNPO法人R.I.Laが事務局となって設立された市民団体です。
・現在では、会員は奈良にあるNPO法人BeeForestClub本部よりキットの貸与を受け、巣箱を自ら作成して設置しました。会員は日本ミツバチ保護・飼育セミナー、巣箱作成・設置研修を受講した後、本部より巣箱の貸与を受け、日本ミツバチの保護・飼育活動を開始する流れとなっています。
・日本ミツバチと採蜜について
西洋ミツバチと日本ミツバチの一番大きな違いは採蜜能力にあります。
家畜として改良されてきた西洋ミツバチは、日本ミツバチの数倍の採蜜能力があります。したがって西洋ミツバチは何度も採蜜しても、自分たちの餌としての蜂蜜が巣から欠乏してしまう心配はなく、養蜂家は各季節に咲く花ごとにその香りのする蜜を採取することが可能です。なので、西洋ミツバチによる蜂蜜には「アカシア」「レンゲ」などの花によって味の異なる蜂蜜が販売されているのです。それに引き換え、日本ミツバチの採蜜能力は乏しく、基本的には春から秋にかけての花が豊富にある季節を通じても、冬の花が乏しい時期に自分たちが生き延びる為に必要なだけの分の蜜しか貯めることができません。したがって日本ミツバチの貯めた蜜はすべて「百花蜜」と呼ばれ、一年間に集めたすべての花の蜜を混ぜたものとなります。
日本ミツバチの巣箱から蜂蜜を採取するということは、彼らが冬を越すための食糧を搾取する、ということにつながりかねません。そのために、昔から日本ミツバチで養蜂を行ってきた養蜂家達は、大量の巣箱を設置して、営巣した日本ミツバチの中でも特に元気がよい群を選択し、彼らが冬をこせるだけの蜜を巣箱に残して各巣箱から少しずつ蜂蜜を採取する、という方法をとってきました。
また、最近ネット等でも盛んに言われている「週末養蜂」という言葉があります。このやり方は、業者が巣箱を販売することと、日本ミツバチの集蜂剤を販売する目的で養蜂材料の業者が推奨している方法であり、日本ミツバチの生態をきちんと教えることなく、素人が気楽に始められる養蜂としてもてはやされているようですが、その方法は、春にその業者で購入した巣箱にその業者が販売する集蜂剤を使って日本ミツバチを営巣させ、秋に春からミツバチたちが集めてきた蜂蜜を全部採取してしまい、冬にいなくなってしまった蜂たちを、春の分蜂時にもう一度新に購入した集蜂剤を使って別の群を巣箱に誘導する、という方法をとります。この方法では冬に蜂がいなくなってしまうのではなく、食糧である蜂蜜を全部取ってしまうことによって、営巣していた日本ミツバチを全滅させてしまっているのです。
業者はミツバチが営巣していた群が全滅してしまっても、春にまた高価な集蜂剤が販売できるので、問題がないのかもしれませんが、結果として営巣していた日本ミツバチを死滅させてしまうような飼育方法を私共は容認できません。
このようなきちんとした知識や生き物としての生態を教えることなく、用品の販売を目的に所謂まがいものの自然回帰というか、蜂蜜ほしさに結果として日本ミツバチを虐待するような現在の風潮には明確に「反対」の意思を示しています。
従って、私達は技術的に非常に高度であり、時として営巣している日本ミツバチを死滅させてしまう可能性のある採蜜を目的とせず、あくまでも日本ミツバチの生育環境の改善を目的とした巣箱設置を進めていくことを目的としています。
・新な活動のテーマとして
■日本ミツバチ以外の日本在来種としての花蜂たちの保護・飼育方法の研究
テーマは「インセクトホテル」、「バクハウス」
日本国内における代表的なポリネーターとしての花蜂は「日本ミツバチ」ですが、実は日本ミツバチ以外にも、身近な虫たちに、ポリネーターの役割を果たしている花蜂達がいます。例えば春、藤棚の藤の花が大好きな丸くて大きな蜂「クマバチ」、リンゴ畑や果樹園のポリネーターとして活躍している「マメコメバチ」など。
これらの環境を利用して、花蜂達の「インセクトホテル」を作成し、野生の花蜂たちの共生を試みます。彼らの巣作りや越冬の環境を少しだけ「お手伝い」していくことによって、里山の森の植物の受粉を促し、この里山に生息するタヌキ、アナグマ、ホンドギツネ、野ウサギ、野ネズミなどの動物達の食物が豊富に実り、さらには野ネズミや爬虫類、昆虫類を捕食し、営巣していることが確認されているフクロウやアオバズク、ハヤブサ、ノスリ、トビなどの貴重な猛禽類が生息していく生態系を守るための活動として、BeeForestClub埼玉として実施していきたいと考えています。